「シラーは私の夫との最初のデートで飲んだ特別なブドウなの。
ワイナリーを始めることになった時、真っ先に言ったわ。ならシラーしかない!って!」
トレヴィザンのティッツィアーナが逢いに来てくれて、ワインを飲みながらこの話を聞いた時、とてもシンパシーを感じて日本に紹介したい!と思いました。ビオディナミ農法で造る、小さい小さい彼女たちの畑で作られる少量生産の希少なワインが日本に到着です!

エチケットも味わいも彼女の人柄がそのままの、とってもチャーミングでフレンドリーなワインです。初めて飲ませてもらった時、すっと口に入ってきて、思わず笑みが溢れ、「うわぁ!美味しい!ティッツィア―ナ、もうちょっとちょうだい!」と言ってしまいました。
ではいざトレヴィザンの畑へ!

トレヴィザンは2013年に始まった、トレヴィザン一家の小さな小さなワイナリーです。2.5haの小さなブドウ畑はシラーが有名なトスカーナのコルトーナDOC内にあり、1haはピエトラ、残りの1haはファルネータにあります。
彼らにとって、ブドウの収穫祭や、聖マルタンの日の新酒の最初の試飲会など、ブドウ畑での作業はいつも彼らの季節の象徴。2009年4月に父 "カルレット "が亡くなったのを機に、幼い頃から父から教わったことを実践しながら、畑やセラーの手入れを始めます。2013年、セラーの改修工事を行った後、ようやく彼らの最初のワインの瓶詰めと販売がスタートしました。

妻のティツィアーナ、息子のシャルドゥル、そして残りの家族と一緒に、家族のしるしとしてワイン造りを行うルカ。まさに、家族とシラーに捧げるためのワインです。
シラーのメッカ、コルトーナDOC
コルトーナの町は、古代エトルリアの起源を持つ町で、ヴァルディチャーナを見下ろす海抜600メートルに位置します。コルトーナは非常に古いワイン造りの伝統を誇り、エトルリア人がこの地にブドウの木を植えたと伝えられます。
コルトーナにシラーが存在するのは、20世紀初頭にフランス旅行から帰国したモンテカルロ・ディ・ルッカ伯爵がトスカーナ地方にシラーを持ち込んだことが始まりとされています。
トレヴィザンの畑があるピエトリアは、海抜約260mの平坦な土地で粘土質土壌です。2015年から全面的にグイヨースタイルへ再植え付けをしました。また、畑の約2.5km先にはトラジメーノ湖があり、畑の環境へ素晴らしい効果をもたらしてくれます。
海抜約280mのファルネータのなだらかな丘に広がるもう一つのブドウ畑。こちらは2002年に全てシラーへ植え替えられました。
ビオディナミ農法でのブドウ栽培とワイン醸造
ブドウ栽培は、機械的な作業を最小限に抑えたビオディナミ農法で栽培しています。月の満ち欠けによるビオディナミ農法に基づいた畑の作業は、土壌を活性化し、特に剪定の方法はブドウの木が長く最良の状態を維持するためにとても有効です。ブドウ畑では銅と硫黄だけを丁寧に散布します。収穫は手摘みで行い、最高の房のみを選びます。
除梗後、アルコール発酵の温度を低く保つことが可能な小さなセメントタンクへポンプを使わずにモスト(ブドウの絞り汁)を移します。
その後、モストに空気を含ませて発酵を促す作業であるルモンタージュ(液循環)は、丁寧に手作業で行います。これによって自然に発酵が始まり、二酸化硫黄の添加を最小限に抑えることができます。
発酵が終わるとワインをフレンチオーク樽に移して熟成します。澱が自然と樽の下部へ沈むことで澱引きは不要となり、ワインが安定した後、ノンフィルターで瓶詰めしていきます。
シラー100%で造る、3つのワイン。
彼らが作る2つの赤ワインとロゼは全てシラー100%で造られます。
CANDITO Syrah Cortona DOC :
イタリア語でキャンディーを意味します。カンディートは実は砂糖漬けの果物が大好きな父が、子供の頃に付けられたニックネームです。シラーの甘い香りにシンパシーを感じ、この名前を付けました。バリック樽で熟成させる長期熟成シラーです。しっかりとしたボディーとポテンシャルがあり、地元では新たなシラー到来!と、高く評価されています。
SOLO SYRAH Syrah Cortona DOC :
シラーのブドウが持つ様々な可能性を、常に純粋な状態で、様々なバージョンで理解してもらいたいという思いから生まれたワイン。こちらは樽を使わずにコンクリートタンクで熟成されます。ジャミーでシラーの果実味たっぷりなワインです。
SOLO SYRAH Toscana IGT Rosato :
コンクリートタンクで醸造されるシラー100%ロゼ。なんとも味わい深く、シラーのブドウの旨みが引き出されたワインです。少し温度を高めにお楽しみください。
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