VINITALY2024に向けて-Tenuta Roveglia-

いよいよ開催まで1ヶ月!
今年も行きます、VINITALY 2024

 イタリアでは毎年イースターを終えたあたりから天候も落ち着き、観光のハイシーズンが始まります。VINITALYと言えばヴェローナですが、近郊のガルダ湖はイタリア最大の湖というだけでなく、世界的リゾート地としても超有名。特にオーストリア人やドイツ人観光客から大人気ですが、ホームからそう遠くなく、温暖な気候やフレンドリーで美味しい“イタリア”を楽しめるというのがきっと人気の秘訣なのでしょう。

 BIANCOROSSOにとってもガルダ湖周辺はとても身近に感じられる場所です。なぜなら、ルガーナDOCの代表的生産者、テヌータ・ロヴェーリア社があるから!
 テヌータ・ロヴェーリア社のワインは試飲会などでも大好評を頂いておりますが、現地でもほとんどのレストランでオンリストされているのだとか。その理由を探るべく(すでにご存知の方も大勢いらっしゃるとは思いますが)、まずはテヌータ・ロヴェーリア社について復習がてら見てまいりましょう!

  テヌータ・ロヴェーリア社について

    

  テヌータ・ロヴェーリア社は、ヴェネト州との境界近く、ロンバルディア州に位置します。このエリアで最後に残された14世紀のロンバルディア様式の建造物を中心に、105ヘクタールの自社畑を所有。1980年代に現在のオーナー、フェデリコ・ツヴァイフェルがこの地に移り住み、本格的なルガーナ造りを開始します。現在は3代目に引き継がれ、当初から醸造長及びディレクターに就任しているパオロ・ファビアーニをパートナーに、ルガーナDOCを語るには欠かすことのできないルガーナエリアのリーダーとして産地を引っ張っています。その理由には以下の3つが挙げられます。

        

①畑のポジショニング
テヌータ・ロヴェーリア社が所有する畑は全て、伝統的なルガーナ産地の中心部にあります。資金力があり、昔からこの地でルガーナを作り続けているため立地条件に優れた畑を多く所有しています。

②樹齢の古いトゥルビアーナ種へのこだわり
ルガーナらしさは「フムス」というこの地ならではの粘土質がポイントで、その層に根が辿り着くには30年はかかると言われています。そのためDOCには樹齢30年以上のブドウしか使わない、というのが醸造長パオロ・ファッビアーニ氏の信念です。

③90年代後半から現在まで進化し続ける最新設備
テヌータ・ロヴェーリア社は、ワイナリーに再度息吹を吹き込むため90年代に設備投資を行いましたが、その後も定期的に最新設備への投資を行っています。

  ルガーナDOCについて

  ルガーナ湖の南側、ロンバルディア州とヴェネト州にまたがるルガーナDOC1967年に認定されました。ロンバルディア州の中では最も古い原産地呼称であり、またイタリアでいち早く制定されたDOCの一つです。
主要品種はトゥルビアーナ種、この品種は高い酸を持ち、樹齢が古い樹のブドウから造ったルガーナは長期熟成させることができるという特徴があります。

       

 この地一帯は昔から巨大な沼地であり、15世紀、ヴェネツィア王国が穀物用の畑を普及させようと試みた際にブドウ畑の存在で断念したという記述や、更に時代が遡った青銅時代にはこの地で植えられた醸造用ブドウ、ヴィティス・シルヴェストリスについての記述が残っていたりと、この地におけるワイン造りの長い歴史を感じさせます。

 2つの州にまたがるルガーナは、ワインの産地としても異なる2つの特徴を持っています。ルガーナの5つの産地のうち4つが位置するのはロンバルディア州側ですが、ルガーナの60%はヴェネト州の唯一の産地、ペスキエラ・デル・ガルダで生産されています。

 テヌータ・ロヴェーリア社のテロワールについて

   ※テヌータ・ロヴェーリア社の畑は薄緑色のゾーン

 ルガーナDOCのエリアでもテヌータ・ロヴェーリア社が位置するのは湖の南側です。平地に広がる土壌は、モレーン起源の堆積性粘土。主成分は石灰質で、ミネラル塩を豊富に含み、DOCの丘陵地帯では次第に砂質になっていきます。干ばつ時には固く締まり、雨上がりには柔らかく泥状になるので決して作業しやすい土壌とはいえません。
ですが、この化学的・物理的特性こそが、ルガーナをルガーナたらしめる要因。つまりワインにアーモンドや柑橘の力強く生き生きとしたアロマ、酸味、風味、バランスのとれた構造を与えるのです。

 一般的にブドウ造りでは斜面が好条件と言われますが、このゾーンでは上に述べたような特徴を持った平地が最もルガーナらしいとされています。こうした伝統的な平地のエリアはデゼンツァーノ、シルミオーネ、ポッツォレンゴの一部、ペスキエラの間の内陸部に沿って水平に広がっています。またガルダ湖周辺は気候が穏やかで、昼夜の温度差が少ないのも特徴です。   

 トゥルビアーナ種について

  ルガーナを造るトゥルビアーナは、中型でコンパクト、房は細長くピラミッド型で果実は球状。ジューシーでわずかに酸味がある果肉、中性味を持つブドウです。
 トゥルビアーナ種はクラシックな白ワインとスパークリングワインの両方で多様な表現が可能となり、ルガーナ、ルガーナ・ス―ぺリオーレ、リゼルヴァ、ヴェンデミア・タルディーヴァ、スプマンテがDOCの種類として認められています。トレッビアーノ・ディ・ソアヴェとは近縁種と言われています。

   

  テヌータ・ロヴェーリア社のワインについて

フィロ・ディ・アリアンナ ルガーナ・ヴェンデミア・タルディーヴァ
FILO DI ARIANNA Lugana DOC Vendemmia Tardiva
遅摘みブドウで造る芳醇なボディのルガーナ。気候に恵まれ完熟で収穫できた年にのみリリース。余韻も長く、リッチな果実味と酸味、そして塩味があるのが特徴。 

       
 ご購入はこちらから ※現在(2024年3月時点)欠品中です。

リムネ ルガーナ
LIMNE Lugana DOC
9月と10月の2回に分けて収穫することで、酸とボディに厚みが出ます。トロピカルさとフレッシュなミネラル感のバランスが絶妙!長期熟成も可能です。
      

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カトゥッロ ルガーナ・リゼルヴァ
VIGNE DI CATULLO Lugana DOC Riserva
樹齢55年以上のブドウを使用。収穫量を8000kg/haに減らして造ることで、リムネと比べ更に凝縮感、旨み、酸が高くなります。樽は使わずステンレスだけで醸造させます。
        

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オクロス ヴィノ・ビアンコ
OCROS Vino Bianco IGT  
若いトゥルビアーナの実から造る、フルーティーで軽やかなワイン。若いながらもしっかりとしたボディを持ち、ルガーナらしいキャラクターと味わいを十分に堪能できます。
             

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ヴィティス・アルバ サン・マルティーノ・デッラ・バッターリア
VITIS ALBA San Martino della Battaglia DOC
トゥキ(トカイ・フリウラーノ)100%。このDOCの生産者はなんと2社、というレア感満載なこのワインは黄色いキャップのイメージ通り、パイナップルなどの南国フルーツの香りと味わい。こちらも長い余韻と旨みが凝縮されたワインです。
            

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ミティ リヴィエラ・デル・ガルダ・クラッシコ キアレット
MITI Riviera del Garda Classico DOC Chiaretto
ブレーシャ側の4つの品種(バルベーラ、グロッペッロ、マルツェミーノ、サンジョヴェーゼ)が混ざったブドウ畑のブドウを使用。バラやチェリーの可愛らしい香りにベリー系の風合いを持ったチャーミングでフルーティーなロゼは、今の時期にぴったりです!

     
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実は、もあります!

カ・ドーロ ガルダ・カベルネソーヴィニヨン
CA’D’ORO Garda DOC Cabernet Sauvignon
ガルダ湖の湖畔では古くからカベルネ・ソーヴィニヨンが植えられ、地元の赤ワインとして親しまれています。テヌータ・ロヴェーリア社でも2種類のカベルネを生産していますが、ここでも熟成型のカ・ドーロにはこのエリアならではのこだわり、“収穫後のブドウを一時的に陰干しする”という手法が採られています。

少し行くとアマローネの産地もあるわけですので、自然とこの手法を試したというのも納得が行きますね。カベルネ・ソーヴィニヨンは、品種の特徴としてほんのりと苦味を感じることがありますが、軽く陰干しをすることにより、苦味が柔らかくなります。これも、醸造長パオロがあみ出した技に他なりません。
                            
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 以上、VINITALYでの再会&新VTの試飲が待ち遠しい、テヌータ・ロヴェーリア社の紹介でした!